IR情報

代表メッセージ

バブルの崩壊を迎えた1990年代前半。当社の前身である新品オーディオ販売からリユースビジネスに転換する時には、社内外から大きな抵抗がありました。「中古品のような汚い物を扱うなんて」「エコロジーなんてビジネスになるわけがない」そのような声が方々から聞こえてきました。

ですがそれから約30年。いまや企業にとって環境問題への対応は欠かせないミッションとなり、人々の間で“エコロジー”や“モッタイナイ”は共通の認識となりました。ご不要となったモノを手放したい人から必要としている人へとお繋ぎする。リユースビジネスは直接的に廃棄物を減らすことができる、地球にとても優しい事業です。このリユースを広めていくことが、経営理念である「社会のためになるか」の実現に繋がると走り続けてきました。

その結果として、現在グループ店舗数は日本・海外合わせて900店舗を超えるまでに拡大しました。この店舗網は当社の大きな強みであり、リアル店舗の存在は、常に経営戦略の中心に位置しています。リアル店舗を中心としたハードオフ版のオムニチャネル戦略「“Re”NK CHANNEL(リンクチャネル)」を掲げ、店舗とデジタル部門の様々な要素を輪のように繋げながら、グループ全体で大きく成長していくことを目指しています。

リユース品ならではの思いがけないモノとの出会い、楽しさ、ワクワク感。自分の大切にしていたモノがどこかの誰かに繋がっていく喜び、ワクワク感。当社は今後エコから一歩踏み込んだ「ワクワク」という価値観を創造することを目指していきます。
実は、これはお客様から教わったことでもあります。ハードオフグループのファンの中には、複数の店舗を巡ったり、買った商品を修理したりするなど、独自の方法でリユースそのものを楽しんで下さっている方が大勢いらっしゃるのです。
「リユースってなんだかワクワクするよね。」「なんとなくお店に行きたくなるよね。」
今後はお客様にそう言っていただけることが、さらなる経営理念の実現に繋がると信じています。

数字の面での当社の強みは健全な財務体質にあります。自己資本比率は70%以上を維持し、安定した経営を続けております。新店のオープンや既存店のリニューアル、デジタル部門の充実などに取り組み、これからも着実な成長を目指してまいります。さらに、近年は度重なる災害や新型コロナウイルス感染症の拡大など、社会全体が予想もつかない困難に直面しています。このような未曾有の事態に対応できる体力を備え、雇用を守り企業として存続し続けることが、また一つの重要な価値であると考えています。

ハードオフグループの企業価値向上を通じ、株主・投資家をはじめとするステークホルダーの皆様のご期待にお答えできますよう真摯に取り組んでまいります。なにとぞ一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長 山本太郎