COLUMN
毎日が宝探し?!何度でも通いたくなる!ハードオフ熊本北店・平田店長に聞くジャンクの魅力
2025年06月20日
店長・スタッフインタビュー

壊れているもの、使えないもの――「ジャンク品」と聞いてそんな風に思っていたら、もったいない!
ハードオフの「ジャンク品」は、ただの不用品ではありません。
動かなくても、壊れていても…修理して使い直したり、パーツとして再利用したり!アイデア次第で新たな価値を生み出せる、可能性に満ちた宝の山なのです。
今回は、ハードオフの社内コンテスト「ジャンク王選手権」で担当エリアが優秀な成績を収めたハードオフ熊本エリアリーダーであり、「ハードオフ熊本北店」の店長を務める平田店長にインタビュー!
ハードオフならではのジャンク品の魅力を、たっぷり聞いてきました。

▼ハードオフ熊本北店について詳しくはこちら
https://www.hardoff.co.jp/shop/detail/?p=201389
平田店長、本日はよろしくお願いいたします!

ハードオフ熊本北店・平田店長(ハードオフ熊本エリアリーダーも兼任)
福岡県出身。2005年、新卒でハードオフをフランチャイズとして運営する株式会社ありがとうサービスに入社。当時、福岡にはまだハードオフが1店舗しかなく、「どんなお店なんだろう?」という気持ちで飛び込んだのが始まり。
『ハードオフ霧島見次店』で4年間勤務し、2009年には『ハードオフ南熊本店』の店長に就任。
2016年『ハードオフ熊本北店』の立ち上げ以来、店長として長年にわたり店舗を支え続けている。現在は熊本エリア全体を統括するエリアリーダーも兼任。入社以来ずっとハードオフ一筋の大ベテラン。
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◼️目次
壊れてるけど欲しくなる?ワクワクするジャンク品の魅力
ーーまず、ハードオフにおける「ジャンク品」がどんなものなのか、改めて教えてください。
「ジャンク」って、もともとはガラクタという意味なんです。
ハードオフでは、どこかしらに不具合がある商品をジャンク品として販売しています。
例えば、ネックが折れたギターや、CDは再生できるけどMDは聞けないコンポのような商品ですね。
ーー壊れている商品を販売している、ということですよね?
はい。壊れているものでも、修理して使ったり、部品や素材として使えるということで販売しています。
ーー改めて聞いても…壊れているものを販売するって、ユニークな文化ですよね。
僕も入社した当時は、まさにそんな感じでした。
壊れている商品なんて、誰が買うんだろう?って。笑
でもお客様から「このパーツを探してた!」なんて声を聞くようになって、だんだんとジャンク品の奥深さが分かるようになってきました。
ーージャンク品の活用方法が分かってきたんですね。
そうなんです。ジャンク品を活用してスピーカーを自作している人の話なんかも聞いて、アイデア次第でいろんな使い方があるんだということに気付きました。
そしてジャンク品は価格が安いので、たくさんの人に手に取ってもらいやすい。だから、売上を伸ばしやすいジャンルでもあるんです。
ーーたしかに、気軽に買える価格帯なら「ちょっと試してみよう」となりますね。
まさにその通り。しかも他社では扱っていないので、ハードオフならではの強みになっている部分でもあります。
だから僕たちにとっても、工夫のしがいがある、おもしろいジャンルなんです。

ーー平田店長が考えるジャンク品の魅力は、どんなところにあると思いますか?
今はYouTubeでも、家電を修理したり、ゲームを改造する動画などがたくさん公開されていて、手軽に見ることができます。それを参考にすることで、初心者でもチャレンジしやすいですよね。
さらに、価格が手頃なので失敗してもリスクが少ない。遊び感覚で始められることが、ジャンク品ならではの魅力だと思います。
ーー始めるハードルが低いと、やってみよう!という気持ちになりますね。
最近はDIYも人気ですよね。ネットで手に入る部品などもあって、昔よりは作業しやすくなっているんじゃないかと思います。
あとはブラウン管テレビとか、今の若い人は見たことない人もいると思うんですよ。そういう初めてのものに触れることができるのも、おもしろいと思ってもらえるポイントではないでしょうか。
お値段以上の価値を見出す!ジャンク品を活かすお客様のひらめき
ーーこれまで販売してきた中で、特に印象的だったジャンク品はありますか?
一番印象的だったのは、キャノンのカメラの「ドリームレンズ」という商品です。レンズの中にカビが生えていたのでジャンク品になったのですが、それでも10万円ほどの売価になりました。
ーージャンク品なのに10万円…!ちなみに、売れたのでしょうか?
すぐに売れました。価値が分かる人からしたら「カビが生えていても安く手に入ってラッキー!」という感覚なんだと思います。
僕もハードオフで働き始めてから気付いたのですが、ものを修理して使う人って思ってる以上にたくさんいらっしゃるんですよ。
ーーそう思うと、ジャンク品はまさにお宝ですね。
分かる人からしたら、お宝になると思います。
あとは最近のレトロブームの影響もあって、古いものの価値が見直されてきていますね。
昔の商品は、作りがしっかりしていて品質の良いものが多いんですよ。

ーーハードオフでも、昔の商品は価格が上がっているのですか?
年代ものの商品は、今ではもう手に入らなかったりするので、壊れていても価格が上がりやすい傾向があります。
ーー良いものを安価で購入できるチャンスがあるのも、ジャンク品の魅力と言えそうですね。
そうですね。あとは修理するだけでなく、意外な使い方をされるお客様もいらっしゃるんですよ。
例えばオフハウスでは、安く手に入れた家具の木材を使ってスピーカーの箱を作るというお客様がいて。1枚板を買おうとするとすごく高いので、それをオフハウスの家具で代用するっていう。
ーーそれは目からウロコの活用方法です…!
家具は良質の木を使っていることが多いので、僕も「その手があったか!」と思いました。笑
昔のカメラとかは見た目がかわいいので、インテリアとして飾る方もいたり。
あとはiMacをくり抜いてキャットハウスにしたり、水槽にしたり…そういう活用法が流行っていた時もありました。
ーーえぇ!本来の使い方とは全然違いますね…
発想がおもしろいですよね。笑
iMacは昔たくさん流通していたのですが、今ではレアなので、入ってきたらすぐに売れてしまいます。
あとは、これもレア商品になるのですが、最近またクリアパーツが流行っていて。昔のゲーム機とかであったスケルトン仕様のものが、今の若い人からすると「エモい!」となるみたいで、人気がありますね。
ーー確かにエモいです…でも手に入れるのは大変そうですね。
そうなんです。古い商品を取扱っているお店はあまりないので、ネットで「これ可愛い!」と思っても、見つけるのが難しい。
なのでオークションサイトなどで探すか、ハードオフに探しに来てくれるお客様が多いんだと思います。
壊れていても大歓迎!「捨てる前にハードオフ」を新常識に
ーー買取の際に、平田店長が気をつけているポイントはありますか?
そうですね、たとえばオーディオ系で言うと、持って重かったら「これ売れるな」って思います。
ーー重さですか?それは何故でしょうか。
重いものって、いい部品を使っていることが多いんです。
特に昔の製品はデジタルじゃないので、部品が大きくて重くなるんです。そういう商品は、今でも価値があることが多いですね。

ーーなるほど…でも壊れてたらジャンク品になりますよね?
そうですね。ただ、中古品として保証をつけて販売できるものは、買取価格も高く提示できます。
なので、できるだけジャンク品ではなく中古品として買い取りたいという気持ちがあります。
ーーもしかして、お客様はジャンク品としてお持ち込みされているわけではないのですか?
大半のお客様は「ずっと使ってなかったから、動くかわからない」「もしかしたら壊れているかも」といった感じで、持ち込みされます。
「捨てるのも大変だから、なんとかならない?」という場合もありますね。
ーー持ち込んでいただいた商品を、お返しすることはあるんですか?
基本的には、なんでも買い取るようにしています。
ただ「ハードオフ熊本北店」で言えば、壊れているテレビはお返ししています。
処分の際にリサイクル料金がかかってしまうので。
ーーちなみに、先ほども話に出たブラウン管のテレビは今も買取してるんでしょうか?
当店では、状態によってはゲーム用として買取していますよ!
(ブラウン管テレビは店舗によって取扱状況が異なりますので、買い取りを希望される店舗にお問い合わせください)
ーーゲーム用、ですか?
レトロゲームをやる方にとって、ブラウン管テレビは理想的なんです。
ファミコン自体がもともとブラウン管の画質に合わせて作られてるので、ブラウン管の方が見やすかったりするんですよ。操作のタイムラグも少ないですし。ですが今はどこにも売っていないという状況で、逆に価格が上がっている商品なんです。
ーーいろんな使い方があるんですね!アイディア次第でなんでもできそうです。
本当にそうなんです!
出勤途中に通るゴミ捨て場に「これ捨てるんだ…」というものが捨てられているのを見ると、すごくもったいないと思います。ハードオフに持ってきてくれれば、お金になるのにって。
ーー確かに、それはもったいないですね。
ハードオフ全体でSDGsを進めていますし、どうにかして捨てずに次に繋げたいという気持ちは強いです。
「壊れたらハードオフに持っていけばいい」と思ってもらえるようになると嬉しいですね。

必要なのは店長の熱意!ジャンク品売上アップのコツ
ーー熊本エリアを統括するリーダーとして、ジャンク品の売上アップのために取り組んでいたことはありますか?
なんといっても、各店舗の店長たちのやる気を引き出すことが大切だと思っています。
ーー店長たちのやる気ですか?
そうなんです。実はジャンクコーナーって、扱っている商品が多種多様で、形も大きさもバラバラ。しっかり陳列しようとすると、思った以上に時間も労力もかかるんです。
とんでもないサイズのスピーカーが入ってきて、どうやって棚に並べようかと悩むこともしょっちゅうです。笑

ーー確かに、きれいに並べるのは大変そうです…
ジャンク品は買取点数も多いので、売り場もすぐいっぱいになってしまいます。そのたびに値段を見直したり、売り場の入れ替えを工夫したりと、日々のメンテナンスが欠かせません。
だからこそ、店長の意欲やモチベーションがカギになってくるんです。
ーー継続的にメンテナンスする、やる気が大切なんですね!
そうなんです。ジャンク品って、言ってしまえば「買っても買わなくてもいい」商品だと思うんです。
「あ、これ欲しいかも」と思ったその瞬間に手に取れないと、「もういらない」になりやすい。たとえば、一番下にあって取りづらいとか、上に物が積み重なっていて動かせないとか。手に取るまでに障害があると、そこで購入意欲が途切れてしまうんです。
だからこそ、売り場をきちんと整えておくことが大切なのです。
ーー他の店舗を見る時にも、売り場がきちんと整理されているかをチェックするのですか?
はい、掃除が行き届いているかなども確認しています。
あとは、3ヶ月以上売り場に残っている商品がないかもチェックしていますね。
ジャンク品は、基本的に1ヶ月ですべて入れ替わるくらいのスピード感で売れるよう価格設定しているので、長く残っている商品はないほうがいいんです。
ーー平田店長から見て、売り場作りが上手だなと思う店舗にはどんな特徴がありますか?
お客様の思考の順番に沿って売り場を構成しているお店は、上手に整理できていると思います。
これは、僕らが「購入意欲別売り場」と呼んでいる、売り場の作り方なんです。
ーー具体的には、どういった順番になるのですか?
例えばテレビだったら、まずは「サイズ」で見ますよね。32型・40型・50型…みたいな。次に見るのはメーカーや金額だったりします。
そういうお客様の行動導線を意識して並べている売り場は、売り上げもしっかりある印象です。

ーー売り上げを上げるために、他に大事なことはありますか?
やっぱり買取の量が増えないと、売り上げは伸びないんですよ。
だからこそ、ジャンク品もちゃんと喜んで買い取ってるかも重要。なんでも買い取ってくれると思ってもらえれば、お客様も気軽に持ってきてくれますし、結果的に売り上げも上がっていく傾向にあります。
買って、直して、また来たくなる?!ジャンクコーナーに沼る
ーー「ハードオフ熊本北店」についても教えてください!どんなジャンク品の取り扱いが多いのですか?
基本的になんでもあります。笑
品質の良いジャンク品も多く揃っていると思いますよ。
あとは、「100円コーナー」があるんです。いろんなジャンルの商品がこのコーナーに集まるのですが、まさに宝の山という感じです。
ーー掘り出しものがたくさんありそうですね!
見る人が見れば「これが100円で!?」と驚くようなアイテムもあると思います。
毎日見に来るお客様もいらっしゃいますよ。
ーー毎日ですか?!
はい。これはハードオフあるあるだと思うんですけど、「昨日はいらっしゃらなかったですよね?」と聞いてしまうくらいの常連さんがいます。笑
ーー毎日でも通いたくなる魅力があるんですね。
毎日商品が入れ替わるので、それを見るだけでも楽しいんだと思います。もちろん、買うのも楽しいでしょうし。
多分、どのお店にもそういう「掘り出しものファン」みたいなお客様はいらっしゃると思います。
ーージャンク品には、ハードオフならではの掘り出す楽しさがギュッと詰まっていますもんね。
そうですね。普通の小売店って、「これを買いに行こう」って目的が決まっていることが多いと思うんです。
でもハードオフは、「なんかいいのあるかな〜」という気軽な気持ちで立ち寄るお店だと思っていて。
「今日もいいのあった!」という日もあれば、「まぁ今日はなかったな」という日もある。
でも、その探す過程そのものが楽しいんですよね。
そういうちょっとしたワクワク感。それがハードオフのジャンクコーナーにはあるんじゃないかなと思います。
ーー最後に、ジャンク品に興味のある皆さまへメッセージをお願いします。
実は僕も、ジャンク品を修理するお客様の話を聞いて、「ちょっとやってみようかな」と、実際にチャレンジしてみたこともあるんです。ガンプラを作る感覚に近くて、意外と手軽に始められました。
そんな風に、気軽に修理とかに挑戦してみると、意外とハマって、どんどん興味が出てきて…
気づいたら、家の中がジャンク品だらけになるかもしれません。笑
でも、そうなったら今度は「またハードオフに持っていこうかな」ってなる。
そんな「良い沼」の循環が生まれたら嬉しいですね。
ーー気軽な一歩が、思いがけない楽しさにつながる。そんな「ジャンク品」の魅力をたっぷりと語っていただきました。平田店長、ありがとうございました!

▼ハードオフ熊本北店について詳しくはこちら
公式サイト:https://www.hardoff.co.jp/shop/detail/?p=201389
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取材日:2025年5月28日